2013年9月13日金曜日

標準化テスト

標準化テストという言葉をご存知ですか。誰が、いつ、どこで受けても同じ内容の試験を受けられるという意味の言葉です。TOEFLとTOEICが有名です。標準化テストは受験者の知識を試験するものですが、ここでは標準化テストそのものの評価を考えてみたいと思います。標準化テストの評価には二種類の基準があります。信頼性と有効性がそうで、両方とも統計学の用語です。英語でraliabilityとvalidityといいます。信頼性は誰が、いつ、どこで受けても同じ点数が出るという意味で、有効性は試験が実際に役にたつかどうかの評価です。ところでTOEFLとTOEICですが、両テストともに信頼性は高いのですが、有効性が低いというのが私見です。これは私だけでなく、英語教育の研究者の多くも同様の意見を述べています。

日本のビジネス界では、TOEICが事実上の唯一の英語テストになっています。ご存知だと思いますが、TOEICは大人の英語能力をはかるテストです。つまりTOEICで高得点をとると、英語の能力が高い、またビジネス上の役に立つ英語を知っているとされますが、実際は必ずしもそうではありません。それはTOEICの有効性が証明されていないからです。にもかかわらず、多くの企業がTOEICを採用基準にするのは、採用担当者がTOEICの問題点を知らないからだと考えられます。

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